コラム
2026/3/21

採用活動でYouTubeを活用したいと考える企業は増えています。とはいえ、いきなり採用チャンネルを立ち上げても、「何を投稿すればいいのかわからない」「社員インタビューばかりになって続かない」「動画は作ったのに応募につながらない」と悩むケースは少なくありません。
特に香川県・岡山県・愛媛県・徳島県・高知県のように、地域性や働く環境そのものが採用の強みになりやすいエリアでは、単発の採用動画よりも、会社理解を深める採用YouTubeチャンネルとして設計したほうが効果を出しやすくなります。加えて、各地域では中小企業向けのデジタル化支援情報も整備されており、採用広報のデジタル活用とも相性の良いテーマです。
この記事では、地方企業が採用YouTubeチャンネルを立ち上げるときに、最初に決めておきたい設計、最初の10本の企画案、そして撮影・キャスティング工数を抑えながら回す方法までをわかりやすく整理します。さらに、実際の採用系YouTubeで見られる企画を踏まえ、炎上リスクを抑えた、継続しやすい企画も取り入れて解説します。
求人票や採用サイトだけでは、仕事内容や待遇は伝えられても、職場の空気感・人の雰囲気・地域で働く実感までは十分に伝わりません。採用YouTubeは、その見えにくい部分を補える手段です。特に地方企業では、通勤しやすさ、拠点の落ち着き、現場との距離感、地元で働く安心感などが応募の後押しになるため、映像との相性が良いテーマです。
また、採用動画を単発で作るだけではなく、チャンネルとして複数の動画を整理して見せることで、求職者は「この会社はどんな仕事をしているのか」「自分に合う職種はあるか」「実際の職場はどんな感じか」を順番に理解しやすくなります。
まず決めたいのは目的です。
応募数を増やしたいのか、会社理解を深めたいのか、ミスマッチを減らしたいのか、Uターン・Iターン採用を強化したいのかによって、出すべき動画は変わります。
例えば、応募数を増やしたいなら会社紹介や職種紹介が重要になりますし、ミスマッチを減らしたいならFAQや仕事内容紹介、職場ツアーの比重が高くなります。YouTubeを伸ばす上でも視聴者理解と目的に応じた内容設計が重要で、採用チャンネルでも同じ考え方が当てはまります。
次に、「新卒向けなのか」「第二新卒・中途向けなのか」「未経験歓迎の採用なのか」「専門職採用なのか」を明確にします。
誰向けかわからない採用チャンネルは、結局どの動画も浅くなりやすく、求職者に刺さりません。
採用チャンネルでは、主に次の4つをどう見せるかを考えます。
会社そのもの
仕事の中身
働く人
地域で働く魅力
この4つをバランスよく設計すると、地方企業らしい強みが出やすくなります。
動画を見ても、応募先や採用サイトがわからなければ意味がありません。
チャンネル概要欄、各動画の説明欄、固定コメントなどに、採用サイトやエントリーフォーム、説明会ページなどをきちんと設置しておくことが大切です。
採用YouTubeを始めるとき、つい「目立つ企画をやったほうがいいのでは」と考えがちです。しかし、採用目的であれば、バズ狙いよりも信頼される企画のほうが重要です。
企業YouTubeは動画という形式上、視聴者の感情を動かしやすく、少しの違和感でも批判が拡散しやすい特徴があります。さらに、YouTube内のコメントだけで終わらず、Xやまとめサイトへ広がると、採用広報にも悪影響が出ます。企業YouTubeの炎上要因としては、差別、人権意識に欠ける演出、政治・思想・宗教、セクシャルな含み、虚偽、他者否定、礼を欠いた表現などが挙げられています。
そのため、採用チャンネルの立ち上げ初期は、情報提供型・職場理解型・不安解消型の企画を中心にしたほうが、炎上リスクが低く、継続もしやすくなります。実際のYouTube採用でも、会社紹介、オフィスツアー、職種紹介、FAQ、説明会アーカイブ、社員インタビューなどが中心です。
採用YouTubeが止まりやすい原因のひとつは、インタビュー依存です。
毎回出演者調整が必要になり、話せる人に負担が集中し、撮影前の準備も増えるからです。
そこでおすすめなのが、最初の10本を以下のように設計する方法です。
インタビュー系は3本程度に抑え、残りは低工数で回しやすい企画にすると、現実的に運用しやすくなります。
No. | 企画名 | 形式 | 工数感 | アンチが増えにくい理由 |
|---|---|---|---|---|
1 | 会社紹介・事業紹介 | 説明型 | 低 | 事実ベースで伝えやすい |
2 | オフィス・工場・店舗ツアー | 風景型 | 低 | 環境理解につながり、過度な演出が不要 |
3 | 募集職種ごとの仕事内容紹介 | 説明型 | 低 | 求職者の知りたい情報に直結する |
4 | 入社後の流れ・研修紹介 | 説明型 | 低 | 不安解消につながる |
5 | FAQ・選考フロー解説 | Q&A型 | 低 | 疑問解消型で信頼を得やすい |
6 | 地域で働く魅力紹介 | 風景+説明型 | 低 | 地方企業らしい強みを自然に出せる |
7 | 1日の仕事の流れ紹介 | 現場素材+説明 | 低〜中 | 密着より軽く、仕事理解に役立つ |
8 | 代表メッセージ | コメント型 | 中 | 会社の考え方を短く伝えやすい |
9 | 若手社員インタビュー | インタビュー型 | 中 | “人”の要素を補える |
10 | 入社理由・転職理由インタビュー | インタビュー型 | 中 | 応募判断の後押しになる |
この構成なら、情報提供型7本、コメント・インタビュー型3本というバランスになります。採用YouTubeの実例でも、会社紹介、職種紹介、FAQ、説明会アーカイブなどは定番で、求職者の疑問解消や現場のリアル可視化が共通点とされています。
最初の1本として最も作りやすい企画です。
「何をしている会社か」「誰のためにどんな価値を提供しているか」「どんな仕事があるのか」を端的に伝えます。盛りすぎず、初見でもわかる内容にすることが大切です。
参考になる企業動画としては、NEC(日本電気株式会社) の会社説明動画や、富士通Japan 採用チーム の会社紹介動画があります。
採用チャンネルで特におすすめなのが、この企画です。
オフィスツアー動画は、設備紹介だけでなく、職場の雰囲気や働く環境を伝えられるうえ、採用担当が毎回案内する工数の削減にもつながります。地方の求職者にも環境が伝わりやすい点がメリットです。
実例としては、サイバーエージェント新卒採用、エン株式会社 公式、パーソルキャリア新卒採用部、U-NEXT HOLDINGS 新卒採用 などが参考になります。
なお、オフィスツアー動画では、見せたい場所を事前に絞ること、社員が働いている様子も少し入れること、暗い時間帯を避けて明るい時間に撮影することがポイントです。
営業、製造、事務、エンジニア、現場職など、職種ごとに「どんな仕事をしているか」を整理して見せる動画です。
これはインタビューなしでも作りやすく、業務風景や資料、ナレーション、テロップ中心で構成できます。求職者の知りたい情報に直結するため、採用動画として相性が良い企画です。
参考として、静岡産業社 の採用担当の仕事紹介や、コクヨ公式チャンネル の技術系採用ムービーのように、職種理解に寄せた動画は見られています。
求職者が意外と気にしているのが、「入社してからどう進むのか」です。
初日から配属まで、研修の有無、未経験者への教育体制、資格取得支援などを整理して動画化すると、安心感につながります。
採用YouTubeの中でも、反発が起きにくく、実用性が高い企画です。
「未経験でも応募できるか」「必要資格はあるか」「残業はどの程度か」「転勤はあるか」「説明会参加は必須か」など、よくある質問に答えるだけでも十分に価値があります。成功している採用YouTubeでも、FAQや選考フローの解説は定番コンテンツとして活用されています。
香川県・岡山県・愛媛県・徳島県・高知県の企業なら、ここは強みになります。
ただし、「都会より良い」と比較するのではなく、自社のある地域で働く実感をフラットに伝えるのがコツです。通勤のしやすさ、生活との両立、地元で働く安心感、周辺環境などを自然に見せると、Uターン・Iターン層にも刺さりやすくなります。
“1日密着”を本格的にやろうとすると重くなりますが、「仕事の流れ紹介」くらいにすれば十分に作れます。
朝礼、準備、作業、打ち合わせ、休憩、退勤までの流れを簡潔に見せるだけでも、仕事理解は大きく進みます。
代表メッセージは長くしすぎないのがポイントです。
会社の考え方、採用したい人物像、地域で事業を続ける意味などを、3分前後で端的に伝えると見やすくなります。
インタビュー系はゼロにしなくて大丈夫です。
ただし、最初から何本も作るのではなく、まず1本だけで十分です。入社の決め手や、入社前後のギャップ、仕事のやりがいなどを自然な言葉で話してもらうと、会社の雰囲気が伝わります。
参考として、豊友工業株式会社 の採用動画や、Sony (Japan) の若手社員インタビューなど、採用文脈での社員紹介は多く活用されています。
「なぜこの会社を選んだのか」は、求職者が最も気になるテーマのひとつです。
他社との比較を煽るのではなく、「自分が何を重視して決めたか」を語ってもらう形にすると、誠実な内容になります。
企画を考えるときは、すべてを真似する必要はありません。
ただ、実際に企業がどういう企画を採用チャンネルで出しているかを見ると、方向性がつかみやすくなります。
会社説明動画の参考: NEC(日本電気株式会社)
会社紹介+オフィス紹介の参考: 富士通Japan 採用チーム
オフィスツアーの参考: サイバーエージェント新卒採用
オフィスツアーの参考: エン株式会社 公式
オフィスツアーの参考: パーソルキャリア新卒採用部
ショートのオフィス紹介参考: U-NEXT HOLDINGS 新卒採用
職種紹介の参考: 静岡産業社
社員インタビューの参考: 豊友工業株式会社
こうした実例を見ても、採用系で中心になっているのは、派手なネタ動画ではなく、会社理解・仕事理解・環境理解につながる企画です。
採用YouTubeでは、面白さを優先しすぎると逆効果になることがあります。
特に避けたいのは、次のような企画です。
社員いじりや内輪ノリが強い企画
ジェンダーや年齢の固定観念がにじむ表現
他社や応募者を下げる比較
公共の場での迷惑行為を含む演出
過度な誇張や実態とかけ離れた見せ方
差別、人権意識の欠如、政治・思想・宗教・セクシャルな話題を含む内容
企業YouTubeの炎上対策では、こうした表現は特にリスクが高いとされています。採用広報では「面白い」よりも「信頼できる」が優先されるため、企画段階で除外しておくことが重要です。
採用YouTubeを継続するには、撮影の回し方が重要です。
おすすめは、1本ごとに日程を組むのではなく、半日〜1日で3〜5本分の素材をまとめて撮る方法です。
例えば、1日の撮影で次のように回せます。
外観・周辺環境
オフィスや工場、店舗の撮影
共用部、執務スペース、設備
仕事風景
作業風景
打ち合わせ風景
休憩スペース
代表メッセージ
若手社員インタビュー
入社理由インタビュー
このように進めれば、
「会社紹介」
「オフィスツアー」
「仕事内容紹介」
「地域で働く魅力紹介」
「代表メッセージ」
「社員インタビュー」
など複数企画に転用できます。
最初から完璧を目指しすぎず、回せる型を作ることが大切です。
撮影当日に慌てないために、最低限これだけは準備しておきたい項目です。
目的とターゲットの整理
最初の10本の企画一覧
各動画の想定尺
撮影場所の確認
出演者の有無と優先順位
使いたい導線(採用サイト、応募ページ)
FAQ項目の洗い出し
職種紹介で見せたい仕事の流れ
地域紹介で映したいカット
サムネイル用に押さえる素材
採用YouTubeは、動画だけでなくチャンネルの見せ方も重要です。
ホームタブの構成、紹介動画、注目動画、セクション、ブランド設定、概要欄、外部リンクなどを整えられます。
採用チャンネルなら、最低限次のようにしておくと見やすくなります。
バナーで採用チャンネルだとわかるようにする
チャンネル説明に対象エリアや職種を書く
初めて来た人向けに「会社紹介動画」を設定する
再生リストを「会社紹介」「仕事紹介」「社員紹介」「FAQ」に分ける
概要欄や各動画から採用ページへ移動できるようにする
採用YouTubeチャンネルは、凝った動画を大量に作ることよりも、求職者が知りたい情報を、継続して見せられる設計にすることが大切です。
特に香川県・岡山県・愛媛県・徳島県・高知県の企業では、地域性、職場環境、働く人との距離感といった要素が採用の魅力になりやすいため、採用チャンネルとの相性は良いと言えます。最初の10本は、会社紹介、職種紹介、職場ツアー、FAQ、研修紹介などの低工数で回しやすい企画を中心にし、インタビュー系は3本前後に絞ると現実的です。
また、採用YouTubeではアンチや反発を増やさないことも重要です。差別的・攻撃的・誇張的な企画よりも、情報提供型・不安解消型・職場理解型の動画のほうが、応募者の信頼につながります。
最初の10本の企画設計から、撮影の回し方、チャンネル構成、継続しやすい運用方法まで、目的に合わせてご提案できます。採用広報を動画で強化したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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