過去に作った動画を"再活用"する方法|1本の動画をSNS・LP・採用・営業資料に展開するリパーパスガイド【香川県・岡山県・愛媛県・徳島県・高知県の企業向け】

コラム

2026/9/24

去年作った会社紹介動画は、いまどこにありますか。ホームページの会社概要ページに貼られたまま、ほとんど再生されていない。そんな状態の動画が、多くの企業に眠っています。

市場は動いています。2025年の日本の動画広告市場は前年比22%増の8855億円、2026年には1兆437億円に達すると予想されています。一方で、動画マーケティングを実施しているBtoB企業500名への調査では、「あまり効果は感じられなかった」が19.8%、「全く効果はなかった」が5.6%。4社に1社が成果を実感できていません。

原因のひとつは、作った動画が1か所でしか使われていないことです。50万円かけて作った1本が、1ページに貼られただけで終わっている。これは制作費の問題ではなく、活用設計の問題です。

コンテンツリパーパスとは、すでに制作したコンテンツを別の形式や用途に合わせて再編集・再利用することを指します。30分のインタビュー素材から5分の動画を1本作って終わりにするのではなく、そこから複数の用途に展開していく考え方です。

この記事では、香川県・岡山県・愛媛県・徳島県・高知県の企業に向けて、すでに手元にある動画をSNS、LP、採用サイト、営業資料へどう展開するかを、実務の手順に沿って解説します。


1. なぜ今、動画の再活用(リパーパス)が必要なのか

1本あたりの単価は、使った回数で決まる

50万円の動画を1か所で使えば、単価は50万円です。同じ動画から10本の派生コンテンツを作り、5つの場面で使えば、実質的な単価は一気に下がります。

動画制作の予算は、BtoB企業で1本あたり「10万円未満」が28.4%、「10万円~30万円未満」が16.4%、「30万円~50万円未満」が23.0%という分布です。限られた予算のなかで成果を出すには、新しく作るより、すでにあるものを回すほうが合理的です。

発信の量が求められる時代になった

数年前は「会社紹介動画が1本あればいい」時代でした。いまは、Instagram、TikTok、YouTube、LINE、採用サイト、営業資料と、必要な接点が増えています。

すべてに新規制作で対応すれば、費用も工数も持ちません。1本の母体から派生させる考え方に切り替えないと、物量に追いつけないのが現実です。

眠っている素材は想像より多い

多くの企業が、自覚している以上の素材を持っています。

  • 過去の会社紹介動画、採用動画

  • 展示会やイベントで撮影した記録映像

  • 社内行事の写真と映像

  • 工場や現場で撮影した作業風景

  • 過去のテレビCMや広告素材

  • 撮影したものの使わなかった未編集の素材

とくに最後の項目が重要です。撮影素材は、使われた分より使われなかった分のほうが多いのが普通です。1時間のインタビューから5分を切り出したなら、残り55分は未使用のまま眠っています。

四国・岡山エリアの企業にとって

地方では、撮影のたびに制作会社に来てもらう必要があります。高松から高知、松山、岡山と現場が分かれていれば、移動費も時間もかさみます。

だからこそ、1回の撮影から取れる成果物の数を最大化する発想が効きます。すでに撮ってある素材を掘り起こすことは、移動ゼロで成果物を増やす方法でもあります。


2. 再活用できる動画の種類と優先順位

すべての素材が同じ価値を持つわけではありません。優先順位をつけてください。

元の素材

再活用のしやすさ

派生できる本数

賞味期限

優先度

インタビュー素材(社員・代表)

高い

5〜15本

長い

最優先

作業・製造の様子

高い

5〜10本

長い

最優先

会社紹介動画

中

3〜8本

中

高

採用動画

高い

5〜10本

中

高

施工・工程の記録

高い

5〜15本

長い

高

イベント・展示会の記録

中

3〜5本

短い

中

商品・サービス紹介

中

3〜8本

短い(改定の影響)

中

セミナー・講演の録画

高い

10本以上

中

中

過去のTVCM・広告

低い(権利確認要)

1〜3本

中

低

優先度の考え方

インタビュー素材と作業風景がトップに来るのは、賞味期限が長く、切り出しやすいからです。人が話している内容や、職人が手を動かす映像は、数年経っても古くなりません。

一方、価格や仕様が映り込む商品紹介動画は、改定のたびに使えなくなります。再活用を考えるなら、こうした情報が映らない部分を優先して切り出してください。

未編集素材が最大の資産

派生本数がもっとも多く取れるのは、実は納品された完成動画ではなく、その元になった撮影素材です。

完成動画から切り出す場合、すでにテロップや音楽が乗っているため、自由度が下がります。元素材があれば、まったく違う編集が可能です。まず制作会社に、過去の撮影素材が残っているかを確認してください。


3. まずは素材の棚卸しから始める

再活用の第一歩は、新しい企画ではなく、現状の把握です。

棚卸しリストを作る

確認項目

確認する内容

完成動画の一覧

本数、制作年、尺、用途、現在の掲載先

完成動画のデータ

手元にあるか、画質はどの程度か

マスターデータ

高画質の書き出しが残っているか

撮影素材(元データ)

制作会社に残っているか、引き渡し可能か

プロジェクトファイル

編集データの有無と保管期間

写真素材

撮影時に同時に撮った写真はあるか

音声素材

別録りの音声、ナレーション

図版・テロップデータ

イラスト、グラフ、ロゴのデータ

制作会社への確認の仕方

過去の制作会社に素材の有無を確認するとき、身構える必要はありません。事務的に、具体的に依頼してください。

お世話になっております。
過去にご制作いただいた動画について、社内でSNS展開を検討しております。
つきましては、下記についてご確認いただけますでしょうか。
・撮影素材(未編集クリップ)の保管状況
・編集プロジェクトファイルの保管状況
・素材のご提供が可能な場合の条件と費用
作業費が発生する場合は、お見積りをいただければ対応いたします。

作業費の負担を先に申し出ると、話がスムーズに進みます。数万円の実費で数年分の素材が戻ってくるなら、投資として十分に成立します。

素材がない場合

編集データが削除されているケースは珍しくありません。保管期間の取り決めが契約になければ、制作会社に責任を問うこともできません。

その場合は、手元にある完成動画から切り出す方法に切り替えます。画質は落ちますが、SNS用の短尺であれば十分使えることが多くあります。

同時に、今後の撮影では契約時に保管期間と引き渡し条件を明記してください。これから作る動画は、再活用しやすい形で残せます。


4. 1本の動画を分解して展開する方法

母体となる素材から派生させる

考え方はシンプルです。長い素材を1本の母体とし、そこから用途別に切り出していきます。

たとえば、1時間の社員インタビュー素材があるとします。

派生コンテンツ

尺

用途

採用サイト用インタビュー

3〜5分

応募検討者向け

ショート動画(質問別)

15〜30秒×5本

Instagram、TikTok

YouTube用まとめ

5〜8分

検索流入

LP埋め込み用

60〜90秒

採用LPのファーストビュー

営業資料用

30秒

商談での会社紹介

社内共有用

フル尺

社内報、朝礼

文字起こしからの記事

—

ブログ、note

切り出し画像

—

SNS投稿、資料

1時間の素材から、8種類の成果物が生まれます。新規撮影はゼロです。

切り出しの基準

どこを切り出すかには、判断基準があります。

  • 話し手が言い切っている部分。言い淀みのない30秒は、そのまま使える

  • 具体的な数字や固有名詞が出てくる部分

  • 感情が動いている部分。笑った、少し詰まった、力が入った

  • 作業の手元が映っている部分

  • 前後の文脈なしで意味が通る部分

逆に、前置きが長い部分、社内用語が多い部分、文脈依存の強い部分は切り出しに向きません。

横型を縦型にするときの注意

再活用でもっとも多い失敗が、横型の映像をそのまま縦に切り出すことです。

横型で制作した映像を単純に縦型に切り抜けば、すぐにショート動画として使えるわけではありません。16:9の横型と9:16の縦型では、画面の使い方が大きく異なるためです。

  • 人物が画面の端にいると、切り出したときに見切れる

  • テロップの位置が画面外に出る

  • 引きの構図は、縦にすると被写体が小さくなりすぎる

  • 左右に並んだ2人の構図は、縦型では成立しない

対処としては、寄りの構図を中心に切り出す、被写体を中央に再配置する、テロップを縦型用に作り直すといった編集が必要になります。ここは単純なトリミングではなく、再編集の作業です。

同じ素材でも、用途ごとに冒頭を変える

同じインタビュー部分を使う場合でも、用途によって冒頭の作り方は変わります。

用途

冒頭の作り方

採用サイト

会社名と職種を明示。誰の話か分かるように

Instagram・TikTok

結論や意外な一言から始める。説明は後回し

営業資料

会社の強みが1文で伝わる部分から

LP

ターゲットの悩みに直接触れる部分から

冒頭だけを差し替えるなら、編集の手間はわずかです。ここを用途ごとに最適化するだけで、反応が変わります。


5. Instagram Reels・TikTokへの展開

切り出しの型を決めておく

毎回ゼロから考えると続きません。型をいくつか用意して、素材を当てはめていきます。

型

尺

中身

一問一答

15〜30秒

1つの質問と、その答えだけ

ビフォーアフター

10〜15秒

施工前後、加工前後

作業の手元

15〜30秒

手の動きだけを見せる

数字の提示

15秒

「創業◯年」「年間◯件」を映像に重ねる

社員の一言

15秒

「この仕事の好きなところ」への回答

現場の1日

30秒

朝から終業までを圧縮

冒頭1秒で結論を出す

【伸びない】
「株式会社◯◯です。今日は当社の取り組みをご紹介します」

【伸びる】
「この作業、実は3秒で判断しています」から始める

説明を先にすると離脱されます。結論、意外性、ビフォーアフターのいずれかを冒頭に置いてください。

無音で成立させる

SNSは無音再生が前提です。ナレーションやインタビュー音声に頼った構成では、音を出さない視聴者に何も届きません。話している内容は、必ずテロップにしてください。

インタビュー素材の再活用では、この字幕作業が最大の工数になります。制作会社に依頼する際は、文字起こしと字幕入れを含めた形で見積もりを取ってください。

投稿の間隔を空けすぎない

1本の素材から10本の派生を作ったら、週2本のペースで5週間分になります。まとめて作り、計画的に出していく運用が現実的です。

投稿が止まると、それまでの蓄積が弱まります。ストックを作ってから始めるのが、継続の最大のコツです。


6. YouTubeへの展開

長尺は検索資産になる

SNSの短尺は流れて消えますが、YouTubeは検索で掘り起こされます。過去の動画をアップし直すだけでも、接点が増えます。

動画の種類

尺

狙い

会社紹介(既存動画を再掲)

3〜5分

社名検索からの流入

社員インタビュー

3〜5分

採用応募者向け

工程・作業の解説

5〜8分

「◯◯ 方法」「◯◯ 流れ」での検索

セミナー・講演の録画

15〜30分

専門性の提示

現場・工場紹介

3〜5分

取引先の下調べ対応

タイトルを見る人の言葉に変える

過去の動画をそのまま「2023年度 会社紹介ムービー」というタイトルでアップしても、誰の検索にも引っかかりません。

見る人が使う言葉に置き換えてください。「◯◯市の◯◯業|仕事内容と1日の流れ」のように、検索されそうな言葉を含めます。動画の中身を変えずに、タイトルと説明文を変えるだけで流入が生まれます。

Shortsも活用する

YouTube Shortsは現在最長3分まで投稿できるため、短い切り抜きだけでなく、1つのテーマをある程度しっかり伝える動画にも使えます。InstagramやTikTok用に作った縦型を、そのままShortsにも出せます。

限定公開の使い分け

社内向けの内容や、取引先にだけ見せたい映像は限定公開にしてください。URLを知る人だけが見られる状態にすれば、営業資料からのリンク先としても使えます。


7. LP・採用サイト・営業資料・LINEへの展開

LP(ランディングページ)への埋め込み

LPに動画を置く場合、長尺は向きません。60〜90秒に圧縮したものを、ファーストビュー付近に配置します。

  • 自動再生する場合は無音を前提にする。字幕は必須

  • 読み込み速度に影響するため、埋め込み形式を検討する

  • 動画の直後に問い合わせボタンを置く

  • スマートフォンでの表示を確認する

採用サイトへの展開

採用は、動画の再活用がもっとも効きやすい領域です。

掲載場所

使う動画

尺

トップ

会社紹介の圧縮版

60〜90秒

職種別ページ

その職種の社員インタビュー

2〜3分

1日の流れ

現場の作業風景

1〜2分

先輩紹介

社員インタビューの個別版

2〜3分

エントリー前

代表メッセージ

1〜2分

すでに撮影済みの素材を職種別に切り分けるだけで、採用サイトの中身が厚くなります。応募者の会社理解が深まれば、面接での説明時間が減り、ミスマッチによる早期離職も減ります。

営業資料への展開

商談で使う動画は30〜60秒が限界です。5分の動画を流すと場が持ちません。

  • 提案書にQRコードを入れ、動画に飛ばす

  • タブレットで30秒のダイジェストを見せる

  • メールの署名に、会社紹介動画のリンクを入れる

  • 展示会のモニターでループ再生する

提案書に入れたQRコードは、持ち帰った後の社内共有でも効きます。同席していない決裁者にも、同じ映像が届きます。

LINE・メールでの配信

既存顧客との接点にも使えます。

  • LINE公式アカウントで、施工事例やスタッフ紹介を配信する

  • メールマガジンに動画のリンクを入れる

  • 見積もり送付時に、関連する施工動画を添える

配信用には軽量版が必要です。制作会社に共有用の書き出しを依頼しておいてください。


8. 再活用の前に必ず確認する権利とデータ

再活用には、権利の確認が欠かせません。ここを飛ばすと、後でトラブルになります。

著作権が自社にあるか

動画の著作権は、制作した側に発生するのが原則です。代金を支払っただけでは、自動的に発注者に移りません。

さらに注意が必要なのが、譲渡の書き方です。著作権法には、著作権を譲渡する契約において第27条または第28条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は譲渡した者に留保されたものと推定する、という規定があります。第27条は翻訳権・翻案権等、第28条は二次的著作物の利用に関する原著作者の権利です。

第27条の翻案権は、著作物に修正や変更など新たな創作性を加えて別の著作物を作る権利です。つまり、再活用で行う再編集そのものが、この権利に関係します。

契約書で確認すべき記載
「著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)を譲渡する」

この記載がない場合は、元の制作会社に再編集の許諾を得るか、再編集を依頼する必要があります。

出演者の許諾範囲

動画の二次利用を検討する場合、出演キャストとの契約を確認する必要があります。現時点の契約内容で二次利用できない状態であれば、別途の契約が必要になります。

社員が出演している場合も同様です。確認すべきは次の点です。

確認項目

内容

使用媒体

自社サイトのみか、SNSや広告も可か

使用期間

期限が切られていないか

使用エリア

地域の限定がないか

退職後の扱い

退職した社員の映像を使い続けられるか

再編集の可否

別の文脈で使うことへの同意があるか

退職者の映像は、判断が分かれやすい部分です。本人に連絡が取れるうちに、使用継続の可否を確認しておくのが安全です。

音楽・フォント・素材のライセンス

見落とされやすいのがここです。

  • BGMが制作会社のサブスク契約に紐づいていないか

  • フォントの商用ライセンスの契約者は誰か

  • ストック素材の利用範囲に、SNS投稿や広告出稿が含まれるか

とくに、当初はサイト掲載用だった動画を広告に転用する場合、ライセンス条件が変わることがあります。再活用の範囲を広げるときは、あわせて確認してください。

映り込みの再確認

再活用の前に、映像の中身をもう一度確認してください。

  • 価格や仕様が古くなっていないか

  • 現在は取り扱っていない商品が映っていないか

  • 取引先の社名やロゴが映っており、許諾範囲を超えていないか

  • 退職者が多く映っていないか

  • 旧ロゴや旧社名が使われていないか

該当部分を避けて切り出せば、多くの場合は問題なく使えます。


9. 再編集は「丸ごと任せる」ほうが速い

内製が止まる理由

再活用は、一見すると社内でできそうに見えます。素材はすでにあり、あとは切るだけだからです。

止まるのは、量が多いからです。1時間の素材から10本を切り出すには、まず素材を最初から最後まで見返し、使える箇所を洗い出し、縦型に再配置し、文字起こしをして字幕を入れ、それぞれ書き出す必要があります。1本あたり2〜4時間はかかります。

大量の撮影素材から必要なシーンを探す作業も発生します。近年はAIを活用した編集機能も進化しており、映像の内容や文字起こしされた会話、撮影日時などのメタデータから必要な素材を検索できる機能も登場していますが、使いこなすには習熟が必要です。

現実的な解は、自社が「どの用途で何本必要か」を決め、素材探しから編集までを制作会社が担うハイブリッド型です。担当者の負担は、用途の指定と完成品の確認だけに収まります。

まとめて依頼するほうが安い

再活用の依頼は、1本ずつ出すと効率が悪くなります。素材を読み込み、内容を把握する工程が毎回発生するためです。

段階

内容

目安

1. 棚卸し共有

手元の素材リストと、使いたい用途を共有

1〜2時間

2. 素材の確認

制作会社が素材を精査し、切り出せる箇所を提案

1週間

3. 展開設計

用途別に何本作るかを決定

1週間

4. 編集

まとめて編集、順次納品

2〜4週間

5. 配信

投稿カレンダーに沿って公開

継続

6. 追加撮影

足りない部分だけを補う撮影

半日〜1日

足りない部分が出てきたら、そこだけを追加撮影します。ゼロから撮り直すより、はるかに安く済みます。四国と岡山のエリアでは移動費が費用に影響するため、追加撮影は複数の目的をまとめて1日で行うのが合理的です。

費用相場

項目

価格帯

ショート動画編集(素材支給)

3万〜5万円 / 本

長尺YouTube動画編集(素材支給)

5万〜10万円 / 本

業種特化PV(60〜90秒、企画〜編集込み)

30万〜80万円

撮影+編集セット

10万〜50万円 / 本

月額運用(企画・撮影・編集・投稿・分析、月8〜12本)

15万〜80万円 / 月

再活用は、素材支給の編集にあたるため、新規制作より単価が下がります。撮影費が発生しないぶん、同じ予算で本数を確保できるのが最大の利点です。

制作会社の選定基準

  • 他社が撮影した素材の再編集に対応できるか

  • 縦型への再設計ができるか。単純なトリミングで済ませていないか

  • 文字起こしと字幕入れを含めて対応できるか

  • 用途ごとに冒頭を作り分ける提案ができるか

  • 権利面の確認について助言できるか

  • 現場まで無理なく来られる距離か(追加撮影が発生する場合)

過去の素材を持ち込んでの相談を受け付けているかどうかは、最初に確認してください。新規制作しか受けない会社もあります。


10. 再活用を成功させるためのポイント

成果につながっているケースには、共通点があります。

用途を先に決めてから切り出す

「とりあえず短くする」と、どこにも使えない中途半端な尺の動画が量産されます。どのページの、どの位置で、誰に見せるのか。先に決めてから編集に入ってください。

売り込まず、教える・見せる姿勢を保つ

再活用でも、商品を売り込む内容より、工程を教える、現場を見せる、人を伝える内容のほうが反応します。過去素材から切り出すときも、この基準で選んでください。

人を見せる

地方企業の動画で反応が良いのは、社長、職人、スタッフが映っているものです。建物や設備のカットより、人が動いている部分を優先して切り出してください。

継続的に発信する

10本作っても、1週間で全部出してしまえば終わりです。週1〜2本のペースで出し、素材が尽きる前に次の撮影を入れる。このサイクルができると、発信が止まりません。

使い回しを前提に、次の撮影を設計する

今後の撮影では、最初から複数用途を想定してください。

  • 横型と縦型の両方を想定した構図で撮る

  • インタビューは長めに収録し、切り出しの余地を残す

  • 手元や表情の寄りカットを多めに押さえる

  • 価格や日付が映り込まないようにする

  • 写真も同時に撮影する

この設計があるだけで、1回の撮影から取れる成果物が倍増します。

プロとの協力を仕組みにする

素材の棚卸し、切り出しの設計、投稿の管理。これらを月次のルーティンにしている企業は、担当者が変わっても発信が止まりません。


11. 4週間のアクションプランと3ヶ月後のKPI目安

第1週:棚卸し

  • 過去に制作した動画の一覧を作る(本数、制作年、用途、現在の掲載先)

  • 手元にある動画ファイルを1か所に集める

  • 制作会社に、撮影素材と編集データの保管状況を確認する

  • 契約書で著作権と出演者の許諾範囲を確認する

第2週:用途の決定

  • 展開したい場所を決める(SNS、LP、採用サイト、営業資料)

  • それぞれ何本必要かを書き出す

  • 優先順位をつける。まずは1か所から

  • 使えない素材(価格が古い、退職者が多い)を除外する

第3週:制作会社への相談

  • 素材リストと用途リストを共有する

  • 切り出せる箇所と本数の提案を受ける

  • 足りない部分があれば、追加撮影の要否を確認する

  • 見積もりを取る。字幕と縦型再設計を含めた形で

第4週:編集と配信準備

  • 編集を依頼し、順次確認する

  • 投稿カレンダーを作る。週1〜2本のペースで組む

  • LPと採用サイトへの埋め込み作業を進める

  • 営業資料への組み込み方を決める

3ヶ月後のKPI目安

指標

目安

派生コンテンツの本数

元素材1本あたり5〜10本

展開した場所の数

3か所以上(SNS、サイト、営業)

投稿の継続

週1本以上、欠落なし

1本あたりの実質単価

新規制作時の半分以下

サイト内の動画掲載ページ数

増加している

動画経由の反応

応募・問い合わせのいずれかが発生

担当者の月間工数

5時間以内

3ヶ月時点で再生数を追う必要はありません。見るべきは、眠っていた素材が実際に使われる状態になったかどうかです。


12. まとめ

すでに作った動画は、使い方次第で何倍にも働きます。要点を整理します。

  • 1本あたりの単価は、制作費ではなく使った回数で決まる

  • 最初にやるのは企画ではなく、素材の棚卸し

  • もっとも価値が高いのは、完成動画ではなく未編集の撮影素材

  • 賞味期限が長いのは、インタビューと作業風景。価格が映るものは短い

  • 1時間のインタビューから、8種類以上の成果物が作れる

  • 横型を縦型にするのは、トリミングではなく再編集の作業

  • 用途ごとに冒頭だけを作り分けると、反応が変わる

  • 再活用の前に、著作権の27条・28条、出演者の許諾範囲、音楽と素材のライセンスを確認する

  • 素材支給の編集は単価が下がる。同じ予算で本数を確保できる

  • 今後の撮影は、最初から複数用途を想定して設計する

新しく作る前に、手元にあるものを見直してください。すでに支払った費用のなかに、まだ使われていない価値が残っています。


動画制作・SNS運用のご相談は株式会社Nokoへ

「去年作った会社紹介動画が、ほとんど見られていない」
「SNSに出したいが、横型の動画をどう縦にすればいいのか分からない」
「撮影素材が残っているはずだが、使い道が思いつかない」
「新しく撮る予算はないが、発信は増やしたい」

株式会社Nokoは香川県を拠点に、企画・撮影・編集・SNS運用までワンストップで対応する動画制作会社です。対応エリアは香川県・岡山県・愛媛県・徳島県・高知県。四国全域と岡山にお伺いします。

広告動画やTVCMの制作、アニメーションを用いた表現、YouTubeアニメ、フルアニメーション、キーフレームアニメーション、VTuberアニメーション、テレビ番組のポストプロダクションまで対応してきました。TikTokでは100万フォロワー規模のアカウント運用実績があり、既存素材からどこを切り出せば伸びるのかを、運用の実感を持って判断できる体制を整えています。

他社が撮影した素材の再編集にも対応しています。手元にある動画ファイルだけの状態でも、何本作れそうかを見立ててご提案できます。足りない部分だけを追加で撮影する形なら、新規制作より費用を抑えられます。権利面で確認しておくべき点についても、あわせて整理をお手伝いします。

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