株主総会・IR動画の制作|決算説明・事業報告を動画化するメリットと制作の流れ【香川県・岡山県・愛媛県・徳島県・高知県の上場企業・中堅企業向け】

コラム

2026/9/27

株主の顔ぶれが、この数年で大きく変わりました。

日本取引所グループが発表した2025年度の株式分布状況調査によると、2025年3月末時点の個人株主数は延べ9198万人となり、前年度より839万人増えて過去最高を更新しました。増加は12年連続で、2015年の個人株主数は延べ5000万人弱でしたから、この10年で1.8倍になった計算です。株高や新NISAの開始を背景に投資層が拡大し、株式分割なども新規の個人株主を呼び込んだとみられています。

増えた株主の多くは、機関投資家でもアナリストでもありません。決算短信を読み慣れていない個人です。従来の開示資料だけでは、伝わる範囲に限界があります。

一方で、映像で情報を受け取ることは当たり前になりました。2025年の日本の動画広告市場は前年比22%増の8855億円、2026年には1兆437億円に達すると予想されています。

この記事では、香川県・岡山県・愛媛県・徳島県・高知県の上場企業と中堅企業に向けて、決算説明や事業報告を動画化するメリット、制作の流れ、費用の考え方を整理します。


1. なぜ今、IR動画が必要なのか

個人株主が読者の中心になりつつある

個人株主数の増加は、IR担当者の仕事の前提を変えます。

機関投資家向けの説明会では、業界動向や競合分析、詳細な財務データに関する専門的な質問が多く交わされます。一方、個人投資家向けでは、企業の業績や経営方針に関する基本的な質問が中心になります。

同じ内容を同じ資料で伝えても、届き方が違います。決算説明資料50ページを読み込む個人株主は多数派ではありません。映像であれば、5分で全体像を掴んでもらえます。

株主との対話が求められている

コーポレートガバナンス・コードでは、上場会社は株主総会が株主との建設的な対話の場であることを認識し、株主の視点に立って、株主総会における権利行使に係る適切な環境整備を行うべきとされています。

バーチャル株主総会についても、遠隔地に居住する株主や体の不自由な株主が株主総会へ参加または出席することが容易になるというメリットがあり、株主との対話を促進する効果が想定されるとされています。

動画は、この環境整備の一部として機能します。総会に来られない株主にも、経営陣の言葉を届けられるからです。

四国・岡山エリアの企業にとって

このエリアの上場企業と中堅企業には、共通の事情があります。

  • 東京での説明会に参加できる規模ではない、または頻度を増やせない

  • 機関投資家との接点が限られ、認知が広がりにくい

  • 株主の多くが地元に集中しており、新規層に届いていない

  • 事業内容がBtoBで、一般には理解されにくい

動画は、この4点に効きます。一度制作すれば、場所を問わず届きます。東京や大阪の個人投資家にも、同じ内容が同じ品質で届く。これが地方企業にとっての最大の利点です。

採用と取引先にも効く

IR動画の受け手は株主だけではありません。就職を検討している学生、取引を検討している企業、金融機関も見ています。

決算説明動画で経営者が事業の方向性を語る映像は、そのまま企業紹介としても機能します。IR予算で作ったものが、採用や営業でも使える。この横展開まで含めて設計してください。


2. 作るべきIR動画の種類と優先順位

すべてを一度に揃える必要はありません。優先順位をつけてください。

動画の種類

主な受け手

制作の負担

効果の見えやすさ

優先度

決算説明動画

個人株主・投資家

中

高い

最優先

事業報告動画(株主総会用)

出席株主

中

高い

最優先

個人投資家向け会社紹介

新規投資家

中

高い

高

中期経営計画の説明

全投資家

中

中

高

経営トップメッセージ

全ステークホルダー

低

中

高

事業セグメント紹介

投資家・取引先

中

中

中

工場・現場紹介

個人投資家

中

中

中

決算説明会のライブ配信

投資家・アナリスト

高い

中

中

株主優待・制度の紹介

個人株主

低

中

中

統合報告書の要約動画

機関投資家

中

低

後回し

最初の1本は決算説明動画

理由は3つあります。

  • 毎期必ず発生する行事であり、継続の仕組みに乗せやすい

  • 資料がすでに存在するため、ゼロから企画する必要がない

  • 開示のタイミングが決まっており、社内の協力を得やすい

事業報告動画も同じ性質を持ちます。総会という締切があるため、進行が止まりにくい分野です。

個人投資家向け会社紹介の価値

意外に効果が大きいのが、個人投資家向けの会社紹介動画です。とくにBtoB企業では、何をしている会社なのかが一般には伝わっていません。

「上場しているのは知っているが、何を作っている会社か分からない」

この状態では、投資対象として検討されません。事業内容を5分で理解できる動画があるだけで、新規の個人株主に届く確率が変わります。


3. 決算説明動画の構成案と演出

構成案

決算説明動画は、対象によって作り分けが必要です。ここでは個人投資家向けの構成案を示します。

尺

内容

意図

0〜20秒

今期の結論を先に示す

全体像を最初に掴ませる

20秒〜1分30秒

業績のハイライト

売上・利益の増減と要因

1分30秒〜3分

セグメント別の状況

どの事業が牽引したか

3〜4分30秒

今期の重点施策と進捗

何に取り組んでいるか

4分30秒〜6分

来期の見通し

何を目指すか

6〜7分

株主還元の方針

配当・優待の考え方

7〜8分

経営者からのメッセージ

締め

8分が上限の目安です。機関投資家向けの詳細版を別に用意する場合は、そちらを30分程度とし、個人向けは短く作ります。

結論を先に置く

開示資料の順番どおりに説明すると、結論が最後に来ます。動画ではこれが機能しません。

【伝わらない】
市場環境の説明 → 各セグメントの詳細 → 最後に全体の結果

【伝わる】
「増収増益でした。牽引したのは◯◯事業です」 → その理由 → 詳細

冒頭20秒で結論を出し、そこから理由を説明する構成にしてください。

演出のポイント

  • 数字はグラフで見せる。表の読み上げは頭に残らない

  • 増減の理由を1文で言い切る。「◯◯が伸びたため」

  • 経営者の顔を映す時間を確保する。資料の画面共有だけにしない

  • 章ごとにテロップで区切る。今どこの話かを明示する

  • 字幕を必ず入れる。無音再生に対応する

  • 専門用語には短い補足を入れる

開示ルールとの整合を必ず確認する

IR動画で最も重要なのは、開示情報との整合性です。

制作前に整理すること
・動画で話す内容が、開示済みの資料の範囲に収まっているか
・公表前の情報が含まれていないか
・将来の見通しに関する記載の注意書きを入れるか
・法務・IR部門のチェック体制と、誰が最終承認するか
・公開のタイミングを、開示のタイミングとどう合わせるか

制作会社は開示の専門家ではありません。内容の判断は自社の法務・IR部門が行い、制作会社は映像としての構成と表現を担当する。この役割分担を明確にしてください。

撮影は開示日以降か、少なくとも開示直前に行い、公開は開示後とするのが基本的な流れです。


4. 株主総会の事業報告動画の作り方

事業報告を動画にする意味

総会の事業報告は、議長または担当役員が読み上げる形式が一般的でした。動画にすると、次の変化が生まれます。

  • 映像と図表で、事業内容が理解しやすくなる

  • 読み上げの時間が短縮され、質疑に時間を回せる

  • 現場や製品を映像で見せられる

  • 毎年の形式が安定し、準備の負担が下がる

  • オンライン配信時にも見やすい

構成案

尺

内容

0〜30秒

当期の総括。一言で

30秒〜2分

事業の概況。セグメント別

2〜4分

業績の推移。グラフで提示

4〜5分

設備投資、新規事業などのトピック

5〜6分

対処すべき課題

6〜7分

次期の方針

7分前後が目安です。総会全体の進行を考えると、これ以上は長すぎます。

事業報告動画の注意点

確認すべきこと
・招集通知の記載内容と、動画の内容が矛盾していないか
・法定の記載事項を動画が代替できるかは、法務の判断による
・議事録への記載方法をどうするか
・映像の不具合が起きた場合の代替手段(読み上げ用原稿)を用意するか
・オンライン配信する場合、映像の権利処理が済んでいるか

動画を流している最中に再生トラブルが起きる可能性はゼロではありません。読み上げ用の原稿を手元に置いておく運用を、必ず決めておいてください。

総会当日の上映環境

  • 会場のスクリーンサイズと明るさを事前に確認する

  • 音量を会場でテストする。後方席で聞こえるか確認する

  • 再生機器のバックアップを用意する

  • リハーサルを本番会場で行う

事業報告動画の失敗は、内容ではなく再生環境で起きます。ここは会場側と事前に詰めてください。


5. 個人投資家向け会社紹介動画の作り方

「何をしている会社か」を5分で伝える

個人投資家が最初に知りたいのは、財務指標ではありません。何を作り、誰に売り、どう儲けているのかです。

尺

内容

0〜30秒

一言で言うと何の会社か

30秒〜1分30秒

主力事業の中身。製品やサービスを映像で

1分30秒〜2分30秒

誰に売っているか。顧客と市場

2分30秒〜3分30秒

強みはどこにあるか

3分30秒〜4分30秒

成長のシナリオ

4分30秒〜5分

株主還元の方針

BtoB企業ほど効果が大きい

一般に名前が知られていない企業ほど、この動画の価値が高くなります。

  • 工場や製造工程を映像で見せる

  • 自社製品が使われている最終製品を示す

  • 業界内での位置づけを図で説明する

  • 現場で働く社員を映す

「この部品は、皆さんが毎日使っている◯◯の中に入っています」という説明ができると、一気に理解が進みます。

地方企業の強みを見せる

四国と岡山に本拠を置く企業には、地域に根差した強みがあります。

  • 長く続いてきた歴史と技術

  • 地域との関係性

  • 定着率の高さや人材育成の仕組み

  • 立地上の優位性(港湾、交通、原材料)

これらは財務諸表には表れませんが、投資判断の材料になります。映像でしか伝わらない部分です。

アニメーションの活用

事業内容が複雑な場合、実写だけでは説明しきれません。図解やアニメーションを組み合わせると、理解度が上がります。

  • 商流や取引構造を図で示す

  • 製造工程を模式図で説明する

  • 数値の推移をグラフのアニメーションで見せる

  • 技術の仕組みを図解する

撮影が難しい工程や、機密性のある現場も、アニメーションなら表現できます。


6. YouTube・自社IRサイトでの見せ方

自社IRサイトが基本の置き場所

IR動画は、まず自社のIRサイトに置きます。投資家が最初に訪れる場所だからです。

掲載場所

置く動画

IRトップ

最新の決算説明動画

個人投資家向けページ

会社紹介動画

決算情報ページ

期ごとの説明動画

株主総会ページ

事業報告動画、総会の録画

経営方針ページ

中期経営計画の説明

決算資料のPDFと並べて動画を置くと、どちらの読み手にも対応できます。

YouTubeを併用する

自社サイトに加えて、YouTubeにも置く意味があります。

  • 検索で見つけてもらえる

  • 動画の再生が安定し、サイトの負荷が下がる

  • 視聴データが取得できる

  • 埋め込みで自社サイトにも表示できる

公開範囲は、内容に応じて使い分けてください。誰にでも見てほしい会社紹介は公開、限定的に扱いたいものは限定公開とします。

タイトルと説明文を整える

「2026年3月期決算説明会」だけでは、検索で見つかりません。社名、期、内容を含めたタイトルにしてください。説明文には、資料へのリンクと注意書きを記載します。

章立てを設定する

長めの動画には、チャプターを設定してください。投資家が関心のある部分にすぐ飛べるようになります。効率を重視する視聴者にとって、この配慮は大きな差になります。


7. SNS・LINE・メールでの届け方

株主通信とメールでの案内

既存株主に届ける経路としては、次が現実的です。

  • 株主通信にQRコードを入れ、動画に誘導する

  • 招集通知に動画のURLを記載する

  • IRメール配信で、公開のたびに案内する

  • 配当金計算書の同封物に記載する

紙の株主通信は読まれずに終わることがありますが、QRコードから動画に飛べば、数分でも見てもらえる可能性が生まれます。

X(旧Twitter)での発信

投資家の情報収集にはXがよく使われます。決算発表のタイミングで、要点と動画のリンクを投稿する運用が有効です。

  • 決算のハイライトを数行で

  • 動画のリンクを添える

  • 開示資料へのリンクも並記する

  • 投稿内容は、開示情報の範囲に厳密に収める

SNS投稿は開示との整合が特に問われます。投稿文も法務・IR部門の確認を通してください。

短尺での切り出し

決算説明動画から、要点を切り出した短尺を作ることもできます。

切り出し

尺

内容

業績ハイライト

30秒

売上・利益の数字のみ

経営者の一言

30秒

今期を象徴する発言

事業紹介

30秒

主力製品の映像

ただし、IRでは文脈を切り離すことにリスクがあります。誤解を招く切り出しにならないよう、切り出し版も必ず法務・IR部門の確認を経てください。数字の一部だけを取り出す編集は避けるのが無難です。

LINEでの配信

株主優待を実施している企業では、LINE公式アカウントとの相性が良い場合があります。優待の案内とあわせて、事業内容の動画を届ける運用が考えられます。


8. アーカイブの活用と英文対応

1本の素材を複数用途に展開する

決算説明の撮影は、他の用途にも使えます。

展開先

内容

採用サイト

経営者メッセージとして

会社案内

事業紹介部分を抜粋

営業資料

会社概要の説明として

金融機関向け

事業説明として

社内共有

全社への方針共有として

撮影時に、IR用とは別に「会社紹介として使える尺」を意識して収録しておくと、後の展開が楽になります。

英文対応

外国法人等の株式保有比率は34.7%という水準にあります。企業によっては、英語での情報提供が課題になります。

動画での対応方法は主に3つです。

方法

手間

適した場面

英語字幕を付ける

低い

決算説明、会社紹介

英語ナレーションを別途収録

中

会社紹介、事業説明

英語版を別制作

高い

重要な説明会

字幕対応がもっとも現実的です。同じ映像に日本語版と英語字幕版を用意するだけで、対応範囲が広がります。翻訳は専門用語の扱いが重要になるため、社内で確認する工程を入れてください。

過去の説明会録画を活用する

すでに説明会を録画している企業であれば、その素材から編集版を作れます。新規撮影なしで、要約版や個人投資家向けの短縮版が作成できます。

眠っている録画素材があれば、まずその棚卸しから始めてください。


9. IR動画は「丸ごと任せて、まとめて撮る」

内製が難しい理由

IR動画は、社内対応が特に難しい分野です。

IR担当者は、決算期に業務が集中します。開示書類の作成、説明会の準備、問い合わせ対応。そこに動画制作の実務が加わると、確実に破綻します。

加えて、IR動画には求められる品質水準があります。投資家に見せる映像として、音声が聞き取りにくい、画面が暗い、グラフが読めないといった状態は、企業の印象そのものに影響します。

現実的な解は、自社が内容と開示判断を担い、構成の提案から撮影、編集、字幕、納品までを制作会社が担うハイブリッド型です。IR担当者の負担は、資料の共有と内容確認に収まります。

制作の流れ

時期

内容

2ヶ月前

目的と本数を決定、制作会社に相談

6週間前

構成案の確認、撮影日の仮押さえ

4週間前

使用する資料の共有、グラフ等の素材確定

2週間前

原稿または話す内容の確定、法務確認

開示日前後

撮影

開示後1週間

初稿確認、法務・IR部門の最終チェック

開示後2週間

公開

決算スケジュールに合わせた逆算が必要です。開示日が動かせない以上、準備の遅れがそのまま公開の遅れになります。

まとめ撮りで効率を上げる

1回の撮影で、複数の成果物を確保してください。

  • 決算説明(個人投資家向け短縮版と詳細版)

  • 経営トップメッセージ

  • 会社紹介用の経営者コメント

  • 採用サイト用のメッセージ

経営者の時間を押さえるのは簡単ではありません。1回の撮影で年間分をまとめて収録する設計にすれば、拘束時間は半日程度に収まります。

四国と岡山のエリアでは移動時間が費用に影響するため、本社での撮影に工場や現場の撮影を組み合わせる日程も検討してください。

費用相場

項目

価格帯

ショート動画編集(素材支給)

3万〜5万円 / 本

長尺YouTube動画編集(素材支給)

5万〜10万円 / 本

業種特化PV(60〜90秒、企画〜編集込み)

30万〜80万円

撮影+編集セット

10万〜50万円 / 本

月額運用(企画・撮影・編集・投稿・分析、月8〜12本)

15万〜80万円 / 月

IR動画は、図解やグラフのアニメーション、字幕、英語対応の有無で費用が変わります。既存の説明会録画を活用する場合は素材支給の編集にあたるため、単価を抑えられます。年4回の決算に合わせて継続する場合は、毎回の企画工数が下がるため、単発発注より効率的になります。

制作会社の選定基準

  • 開示情報を扱う案件の経験があるか

  • 法務・IR部門の確認プロセスに対応できるか

  • 図解やグラフのアニメーション表現に対応できるか

  • 字幕、英語対応まで含めて依頼できるか

  • 納期を決算スケジュールに合わせられるか

  • 機密保持の体制が整っているか

  • 現場まで無理なく来られる距離か

IR動画では、公開前の情報を扱います。秘密保持契約の締結と、素材の管理体制について、必ず確認してください。


10. IR動画を成功させるためのポイント

成果につながっているケースには、共通点があります。

売り込まず、説明する姿勢を保つ

IR動画で自社を過度に良く見せようとすると、投資家は敏感に気づきます。課題や苦戦している事業にも触れ、その対処を説明する。この姿勢のほうが信頼されます。

対処すべき課題を正直に語る企業は、長期的に評価されます。

人を見せる

決算資料の画面共有だけで終わる動画は、記憶に残りません。経営者が自分の言葉で話している映像、現場で働く社員の姿。投資家が最終的に見ているのは、事業を動かしている人です。

継続的に発信する

1回作って終わりでは、投資家との関係は築けません。四半期ごと、あるいは年2回でも継続していれば、投資家の理解が積み上がります。

継続のコツは、形式を固定することです。毎回同じ構成で作れば、制作の負担も確認の負担も下がります。

個人投資家の目線に合わせる

専門用語を並べた動画は、増えつつある個人株主には届きません。業界用語には補足を付け、数字の意味を説明する。この配慮が、新規の株主層を広げます。

開示との整合を仕組みにする

内容確認のフローを固定してください。誰が原稿を確認し、誰が初稿を確認し、誰が最終承認するのか。これが決まっていれば、毎回の制作が滞りません。

プロとの協力を仕組みにする

決算スケジュールは毎年同じです。制作会社と年間の撮影計画を共有しておけば、日程調整の手間が減り、準備も軽くなります。同じ会社に継続して依頼すると、事業内容の理解が蓄積し、構成の提案の質が上がります。


11. 4週間のアクションプランと3ヶ月後のKPI目安

決算スケジュールを踏まえると2ヶ月前からの着手が理想ですが、まずは以下から始めてください。

第1週:現状の整理と目的の決定

  • 現在のIRサイトを、個人投資家の目線で見直す

  • 過去の説明会録画が残っているかを確認する

  • 作る動画を1つに絞る(決算説明か会社紹介)

  • 次の決算発表日から逆算し、スケジュールを引く

第2週:社内の体制づくりと相談

  • 法務・IR部門と確認フローを決める

  • 経営者の撮影可能日を仮で押さえる

  • 制作会社に相談し、構成案の提案を受ける

  • 秘密保持契約と素材管理の体制を確認する

  • 見積もりを取る。字幕と図解を含めた形で

第3週:構成と素材の確定

  • 構成案を確定する。結論を冒頭に置く形で

  • 使用するグラフ・図版の元データを共有する

  • 話す内容を整理する。読み上げ原稿にはしない

  • 撮影場所を決める。執務室や現場を優先する

第4週:撮影と確認

  • 撮影を実施する。複数用途を意識して収録する

  • 初稿を確認し、法務・IR部門のチェックを受ける

  • 公開のタイミングを開示と合わせて確定する

  • 株主通信やメールでの案内文を準備する

3ヶ月後のKPI目安

指標

目安

公開した動画

決算説明1本+切り出し数本

IRサイトの動画視聴数

記録が取れている

視聴完了率

5割以上

IRサイトの滞在時間

設置前より増加

他部門への転用

採用または営業で1件以上使用

制作フロー

次回に再現できる形で文書化されている

IR担当者の工数

資料共有と確認のみに収まっている

初回は、視聴数よりフローが確立できたかを重視してください。制作と確認の流れが固まれば、2回目以降の負担は大きく下がります。


12. まとめ

IR動画は、増えた個人株主に情報を届けるための現実的な手段です。要点を整理します。

  • 個人株主数は延べ9198万人と過去最高。読み手の中心が変わりつつある

  • 最初の1本は決算説明動画か事業報告動画。締切があり、継続の仕組みに乗せやすい

  • 個人投資家向けの構成は8分以内。結論を冒頭20秒に置く

  • 開示情報との整合が最重要。内容判断は自社、映像表現は制作会社という役割分担にする

  • 事業報告動画では、再生トラブルに備えて読み上げ原稿を用意する

  • BtoB企業ほど、会社紹介動画の価値が高い

  • 複雑な事業内容は、図解やアニメーションで補う

  • 外国法人の保有比率を踏まえ、英語字幕での対応を検討する

  • 1回の撮影で、IR、採用、営業に使える素材をまとめて確保する

  • 形式を固定すると、制作と確認の負担が毎回下がる

開示資料は読まれる前提で作られていますが、実際に読み通す株主は限られます。同じ内容を映像にするだけで、届く範囲が変わります。


IR動画・株主総会動画のご相談は株式会社Nokoへ

「個人株主が増えたが、決算資料だけでは伝わっている実感がない」
「事業内容が専門的で、何をしている会社か理解されにくい」
「総会の事業報告を動画にしたいが、どう進めればいいのか分からない」
「IR担当が少人数で、動画まで手が回らない」

株式会社Nokoは香川県を拠点に、企画・撮影・編集・SNS運用までワンストップで対応する動画制作会社です。対応エリアは香川県・岡山県・愛媛県・徳島県・高知県。四国全域と岡山にお伺いします。

広告動画やTVCMの制作、テレビ番組のポストプロダクションに加え、フルアニメーション、キーフレームアニメーション、VTuberアニメーション、YouTubeアニメの制作まで対応してきました。商流や製造工程、数値の推移といった説明しにくい内容を、図解やアニメーションで分かりやすく表現できる体制を整えています。

IR動画のご相談では、決算スケジュールからの逆算、法務・IR部門の確認フローを踏まえた進行、1回の撮影で採用・営業にも転用できる素材の確保まで含めてご提案します。過去の説明会録画が残っている場合は、その素材からの編集で費用を抑える方法もご提案できます。秘密保持契約の締結と素材管理にも対応いたします。

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